薄毛や抜け毛に悩む人々にとって亜鉛という栄養素が注目されています。
亜鉛は私たちの体に必要なミネラルであり、髪の成長や健康にも密接な関係があると言われています。
本記事では薄毛と亜鉛の関係について掘り下げ、その重要性や亜鉛不足が薄毛に及ぼす影響について
解説します。ぜひ最後までご覧になり、今後ご参考になれば幸いです。
そもそも亜鉛とは

亜鉛とは、体に必要不可欠な微量ミネラルの1つで骨、筋肉、肝臓、腎臓、皮膚に多く含まれています。
主にタンパク質やDNAの合成、免疫力の向上、抗酸化作用など私たちの体にとって重要な働きをしています。また味覚に関わる細胞を形成する働きもあり、食べ物を美味しいと感じるのにも欠かせません。
このように亜鉛は重要な栄養素でありながら、実は体内で生成することができません。
そのため食事を通じて適切に摂取することが大切となります。
亜鉛と薄毛(抜け毛)の関係
さまざまな働きをする亜鉛ですが、なんと薄毛にも良い効果があると言われています。
では、亜鉛と薄毛にはどのような関係があるのでしょうか。

ケラチンを合成する
亜鉛は髪の毛の主成分である「ケラチン」と呼ばれるタンパク質を合成するのに必要な栄養素です。
亜鉛不足でケラチンが作り出せないと、髪の毛も作り出すことができません。
ケラチンができるまでの流れを簡単に見てみましょう。
① 食事でタンパク質を体内に取り込む
② 体内でタンパク質が分解され、アミノ酸になる
③ アミノ酸を再合成してケラチンを生成する
最後の「アミノ酸を再合成してケラチンを生成する」際に必要なのが「亜鉛」です。
このように亜鉛がなければ、いくら食事でタンパク質を摂取しても髪の毛を成長させることができないのです。
AGAの原因となる酵素「5αリダクターゼ」を抑制する
AGA(男性型脱毛症)は男性ホルモンの「テストステロン」と体内にある還元酵素の「5αリダクターゼ」が結合し、生成されたDHT(ジヒドロテストステロン)が原因となり発症します。
亜鉛にはDHT生成に関与する5αリダクターゼを抑制する働きがあることから
薄毛対策として有効だと言われています
▼ 「AGAの抜け毛」についてまとめた記事がありますのでこちらもご参照ください。
亜鉛を豊富に含む食材

亜鉛を効率よく摂取するには、亜鉛が豊富に含まれている食材を摂取することが得策です。
以下に亜鉛を多く含む食材についてまとめてみました。
主な食材 | |
動物性の食材 | ・肉類(豚 牛 鶏レバー、牛肩肉、牛もも肉、ビーフジャーキー) ・魚介類(牡蠣、ホタテ、カニ、うなぎ、煮干し) |
植物性の食材 | ・豆 ナッツ類(納豆、大豆、アーモンド、落花生、カシューナッツ) ・乳製品(プロセスチーズなど) |

摂取のポイント
亜鉛はビタミンCやクエン酸、動物性タンパク質と一緒に摂ると摂取効率が上昇するとされています。
また亜鉛は水に溶けやすいため、亜鉛を含む食材をスープや汁物にするのもいいかもしれませんね。
一方で植物性食材に含まれる食物繊維やフィチン酸、加工食品に多く含まれるポリリン酸は亜鉛の吸収を阻害してしまいます。
アルコールも亜鉛の吸収を妨げるので飲酒量が多い人は気を付けましょう。
サプリメントで摂取
亜鉛を多く含む食材がわかっても、毎日の食事に取り入れるのは難しかったり、そもそも苦手な食べ物が多かったりする場合もあるかと思います。そんな方におすすめなのがサプリメントで補う方法です。
サプリメントは食事のメニューを考える必要がなく、調理の時間も短縮できるので
手軽に亜鉛不足を補うことができます。
亜鉛を摂取するときの注意点

亜鉛の摂りすぎに注意
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年)によると
亜鉛の一日の推奨摂取量は15~69歳の男性で10mg、女性の場合は8mgとされています。
日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要 https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
亜鉛は過剰摂取すると吐き気や嘔吐、貧血、下痢、体調不良につながることがあります。
また亜鉛は体内の銅を排出する働きがあるため、亜鉛の過剰摂取によって銅不足に陥ると
血液検査異常や神経症状を中心とした症状を引き起こす可能性もあります。
具体的に1日100mgを超える亜鉛を長期にわたって服用し続けることで、体に悪影響を及ぼします。
とはいえ、亜鉛を多く含む牡蠣でも1日100mgの亜鉛を摂取するには毎日1kg近い牡蠣を食べることになります。そのため食べ物だけで亜鉛の摂取量が過剰になることはほぼないと考えて大丈夫です。
しかし、手軽に亜鉛を摂取できるサプリメントの飲みすぎにはご注意ください。早く効果を得たいからと摂取しすぎたり、サプリメントを併用したりする場合には気を付けましょう。
亜鉛を多く摂取したからといって薄毛が直接的に改善されるわけではありません。
1つの栄養素をたくさん摂るというよりかはバランスの良い食事を心がけ
栄養が偏らないよう工夫することが大切です。
▼ 「薄毛の悩み」についてまとめた記事がありますのでこちらもご参照ください。
まとめ
亜鉛は私たちの健康維持に欠かせない栄養素であり、髪の毛にとっても良い影響をもたらします。
しかし薄毛を本気で改善したいのなら亜鉛の力だけでは難しいものです。特に薄毛の原因がAGAである場合はAGAの進行自体を抑える必要があります。
食事でしっかりと栄養を確保しつつ、髪の土台を築くことは大切ですが
本格的に薄毛の改善をお望みの方は、AGA専門クリニックの受診をおすすめします。
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